鬼とメンデル(2)

こんばんは。稽古場に向かう谷村くんに、お金払うから豆がほしいと頼んだ者です。
卒業間際、次回公演ではに役者をさせていただきます。

前回ブログを読んで、一体どこにメンデルさんが登場するのだろうともどかしく思った方も多いでしょう。
お待ちかね、メンデルさんのご登場です。

注:以下の物語は一部を除いてフィクションであり、時代考証・事実確認はおおかたなされておりません。


むかしむかし、人類は鬼に困らされておりました。

あるとき、鬼に火で炒った豆が効くということがわかりました。
鬼は陰陽五行説「木火土金水」の「金」にあたり、
「金」に勝つ「火」で炒った豆によって、鬼を封じ込めることができるというのです。
これを知った人々は、家中の、村中の、国中の、世界中の、豆という豆をすべて炒って、
鬼退治のための炒り豆ストックを作りました。
地球にはさぞ香ばしい匂いが立ち込めたことでしょう。

次の年、豆を植えようとしても、炒った豆しかありません。
炒った豆からは芽が出ないので、新しい豆を実らせることができません。
まだすべての鬼を封じ込めたわけではないのに、もう生豆を手に入れることができない…
人類は生豆消滅の危機に陥りました。

これを救ったのがメンデルさん。
炒りつくしてしまっては困ったことになるだろうと先見の明を持ったメンデルさんは、
こっそり取って置いた生豆をもとに、豆を効率よく増やすため、交配実験を始めました。
そして、彼の発見した遺伝の3法則は、人類に、鬼に良く効く豆を安定して栽培することを可能にしたのです。

さらに、遺伝学やバイオテクノロジーの発展により、鬼に効く進化豆が開発されました。
スズムスメ、スズマル、スズヒメ…実に多種多様です。
さまざまな豆の加工食品も登場しました。
味噌・納豆・豆腐・豆乳…これらは人類のタンパク源となり、鬼と戦うための血肉となりました。

桃太郎が鬼から金銀財宝を奪ったことも、鬼退治のための豆開発に拍車をかけました。
莫大な金が豆開発に投入されたのです。

一方、炒り豆で「金」を封じ込められた鬼は力を失い、
おまけに桃太郎ショックにより、自らの種を進化させるための研究資金が足りません。
赤鬼、青鬼…鬼はおおむねこのどちらかになってしまいました。

こうしてメンデルさんの研究に始まり、鬼から金を得た人類は、
悪なる鬼に打ち勝ち、平和な世界を手に入れたのです。

(完)

カネと読むのかキンと読むのかゴンと読むのか知りませんが、
正義の味方には金が必要ということでしょうか。

ゴールデン・ファイブ ~正義の味方には金が必要だ~
ぜひお越しください。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

劇団愉快犯

Author:劇団愉快犯
京都大学あたりで、広義の「喜劇」を背負い活動する劇団。

http://yukaihan.info/

リンク
最新記事
月別アーカイブ
最新コメント
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR